第39回制御理論シンポジウム
- 期日:2010年9月27日(月)~9月29日(水)
- 会場:ホテルコスモスクエア国際交流センター
[大阪市住之江区南港北1-7-50] - 主催: 計測自動制御学会 制御部門
- 企画: 制御理論部会
- 協賛: IEEE Control Systems Society Japan Chapter, システム制御情報学会
日程
- 講演申込締切: 締め切りました.
- 原稿投稿締切: 2010年8月23日(月) 締め切りました.
- 宿泊・食事申込締切: 2010年8月31日(火) 締め切りました.
- 参加申込締切: 2010年9月14日(火) 締め切りました.
- シンポジウム開催: 2010年9月27日(月)~29日(水)
参加申し込みと宿泊・食事申し込みは同時に行います.
8月31日以降は,参加申し込みのみ可能です.
宿泊・食事申し込み閉鎖後:幹事の奥(sct10.secretary@gmail.com)までお問い合わせください.
参加申し込み閉鎖後:直接会場でご登録ください.
本シンポジウムは,原則として泊り込み形式です.
昨今の経済事情に鑑みて日帰りでのご参加も受け付けてはおりますが, 可能な限り会場のホテルコスモスクエアでのご宿泊を推奨しております.
一日目の夜には特別企画,二日目の夜には懇親会,また各夜とも 宿泊フロアのラウンジにて自由に語り合える懇話会を予定していますので, ぜひご宿泊いただき,議論を深める機会としていただければ幸いです.
特別講演
- 日時: 9月28日(火) 08:50-10:20
- 講演者:中村佳正先生(京都大学)
- 題目: 非線形可積分系に基づく高精度特異値計算アルゴリズムmdLVsの開発について
- 概要:数理生物学に現れる有限非周期ロトカ・ボルテラ方程式は非線形可積分系の一例として知られている。非線形可積分系の多くはラックス表示とよばれる行列表示をもち、この微分方程式を求積するに十分な数の保存量の存在は、行列の固有値が一定であることと対応する。このような可積分系のうち、時間無限大で対角行列で表される平衡点に指数関数的に収束する解をもつ場合は行列の固有値を計算する力学系とみなせる。問題はこの力学系をいかに離散化して固有値計算のための漸化式を導入するかである。可積分系については可積分な離散化手法があり、任意の大きさの差分ステップサイズについて離散ラックス表示と多数の保存量をもつ離散時間可積分系を導入することができる。ロトカ・ボルテラ方程式をこの考え方で離散化したのが離散ロトカ・ボルテラ(dLV)方程式である。離散ラックス表示は正定値3重対角行列の固有値問題と対応することから、dLV方程式は2重対角行列の特異値計算法dLVアルゴリズムの漸化式となる。標準解法と比較して特徴的なのは、dLVアルゴリズムには減算がなく高い相対精度が保たれることである。dLVの実用化に向けて次の課題は、適切な原点シフトの導入によって高次の収束性を実現することである。mdLVsアルゴリズムはこのようにして誕生した新しい特異値計算法である。一般化ニュートン下界の開発による原点シフトの改良を経て、mdLVsアルゴリズムを実装したDBDSLVコードは、米国のLAPACKにおいて公開中の特異値計算ルーチンDBDSQR(QR法)、DBDSDC(分割統治法)、DLASQ(dqds法)、DSTEBZ(2分法)に対して、実行時間、相対精度、信頼性について十分な競争優位性をもつに至る。本講演では、可積分系のもつ基本的な性質がいかにmdLVsの開発やその高い相対精度の実現に有用であったかを中心に解説する。
特別企画
- 日時: 9月27日(月)19:30-20:45
- 題目:制御理論研究のさらなる発展のために~SICE 学会でのお仕事~(パネル討論)
- 構成:
- パネリスト
- 部門長 足立修一先生 (慶應義塾大学)
- 英文論文誌 藤崎泰正先生 (神戸大学)
- 論文集委員会 津村幸治先生 (東京大学)
- 部門事業委員会 片山仁志先生 (静岡大学)
- 部門広報委員会 澤田賢治先生 (電気通信大学)
- 司会 滑川徹(慶應義塾大学)
- プログラム
- 19:30-19:35 趣旨説明 奥宏史(大阪工業大学)
- 19:35-19:48 講演 足立先生
- 19:50-19:58 講演 藤崎先生
- 20:00-20:08 講演 津村先生
- 20:10-20:18 講演 片山先生
- 20:20-20:28 講演 澤田先生
- 20:30-20:45 パネル討論
- パネリスト
制御技術部会共同企画
- 日時: 9月28日(火)16:45-18:15
- テーマ:制御理論と制御技術との更なる協調を目指して
- 構成:
司会
制御技術部会主査 羽根冬希(東京計器)
制御理論部会主査 萩原朋道(京都大学)- はじめに (3分) 萩原朋道(京都大学)
- パネラーによるリレー討議(各15分,質疑応答含)
- 山本先生(広島大学)
タイトル:「より良い関係を築くためのキーポイントを探る」 - 藤本先生(東京大学)
タイトル:「電気自動車の運動制御における制御理論と制御技術」 - 浅井先生(大阪大学),角谷様(住友金属)
タイトル:「制御理論研究者と企業制御技術者との対談」 - 飯野様(東芝)
タイトル:「エネルギー・環境技術分野のSICE戦略について」 - 終わりに (3分)
羽根冬希(東京計器)
- 概要:
- 山本先生(広島大学)
タイトル:「より良い関係を築くためのキーポイントを探る」
コメント:企業との共同研究を通して、成功例と失敗例から見える両者間の関係を振り返り、 制御理論と制御技術のより良い関係を築くためのキーポイントを探る。 - 藤本先生(東京大学)
タイトル:「電気自動車の運動制御における制御理論と制御技術」
コメント:電気自動車は,そのエネルギー効率と環境性能の高さが大きく注目を集め, 電池性能の急速な発展により,各社から市販化が開始されている。さらに車両 運動制御の観点からも,トルク応答が高速であること,発生トルクが正確に把 握可能であること,各輪の独立駆動が可能となることなど,大きな魅力がある。 本研究室では,電動自動車の運動制御性能の研究を追及するために,前後輪 に電動アクティブステアリング機構を,4輪に大トルクのダイレクトドライ ブインホイールモータを搭載した,完全オリジナルの電気自動車を製作した。 本講演では,開発した各種の先進安全技術の説明を行い,制御理論と制御技術の 協調の必要性とその利点を明らかにする。 - 浅井先生(大阪大学),角谷様(住友金属)
タイトル:「制御理論研究者と企業制御技術者との対談」
コメント:制御理論と制御技術の Win-Win 関係を築くためにはどうしたらよいのか? お互いにの状況を理解するために、わからないこと・知らないこと・疑問に 感じることを卒直に聞いてみた。 - 飯野様(東芝)
タイトル:「エネルギー・環境技術分野のSICE戦略について」
コメント:近年、地球環境対策の視点で、エネルギー・環境のシステム技術が重要に なりつつある。特にスマートグリッド、スマート社会などシステム、情報、制御技術 による効率的な社会インフラを実現するキー技術の開発を制御技術者に期待されている。 エネルギー・環境システム制御技術調査研究会での議論を踏まえて、他学会や国際学会 動向に対するSICEの戦略を考察する (エネルギー・環境システム制御技術調査研究会の立場から).
- 山本先生(広島大学)
講演・原稿について
- 講演時間: 1件25分
- 講演原稿: A4版4ページ(偶数ページ超過可)
- 原稿投稿: PDFファイルによる電子投稿形式
参加費
会員・賛助会員 | 学生会員 | 会員外 | 学生会員外 |
7000円 | 3000円 | 10000円 | 5000円 |
※参加費には論文集代が含まれます。
論文掲載料
登壇者は参加費の他に,4ページ8,000円,超過2ページごとに6,000円の論文掲載料が必要です。
宿泊・食事
宿泊について
宿泊先は,シンポジウム会場と同じくコスモスクエア国際交流センターになります.
基本はシングルルームですが,若干数ツインルームも用意しています. (場合によってはご希望の部屋を用意することができないかもしれません.あらかじめご了承ください.)
宿泊料は,シングル(1名1室):7,560円,ツイン(2名1室):13,020円 です.
宿泊予約の変更等のお問い合わせは幹事の奥(sct10.secretary@gmail.com)までお願い申し上げます。昨年同様、コスモスクエア国際交流センターでは対応しておりませんのでご注意ください。
宿泊料金の支払いは,現地で コスモスクエア国際交流センター受付にて行っていただきます.
食事について
コスモスクエア国際交流センター内の施設にて,食事の予約が可能です.
1食の料金(税込)は,朝食 787円,昼食 997円,夕食 1,470円 になります.
9/28(火)の夜は懇親会となっておりますので,夕食の予約はできません..
食事料金の支払いは, 現地にてホテルコスモスクエア国際交流センター受付にお支払いください.
宿泊せず,食事のみの申し込みも可能です.
宿泊・食事の申し込みはこちら
懇親会
9月28日(火)に懇親会を開催します.
参加費は,一般:6,000円,学生:3,000円 です.
懇親会費は,参加費および論文掲載料と一緒に、学会事務局まで銀行振込または郵便振替でご送金ください.
領収書の発行も可能です.
懇親会費振込み後、当日欠席による返金には応じかねますので、どうかご了承ください。
懇親会の申し込みはこちら
お支払い方法
参加費,論文掲載料および技術交流会費:こちらをご覧の上, 学会事務局に銀行振込または郵便振替をしてください.
領収書の発行などは,申込時に該当箇所をチェックしてください.
宿泊・食事費:現地にてホテルコスモスクエア国際交流センター受付にお支払いください.
スタイルファイル
原稿執筆の際は,以下のスタイルファイルをご利用ください。
TeX (euc)
TeX (s-jis)
Word
その他のソフトをご使用の場合,サンプルの体裁に合わせてください。体裁の詳細は執筆要項もご確認ください。
PDFファイル作成上の注意(7月2日更新)
次の条件を満たしたファイルのみ投稿可能です。
- ファイルタイプ PDF バージョン 1.3 もしくは 1.4
- ファイルサイズ 2 M バイト以下
- ページ数 偶数ページ
- 用紙サイズ A4
PDF のバージョンは,Adobe Acrobat をご使用の場合,[ファイル]-[文書のプロパティ]-[概要] からご確認いただけます。
PDF ファイルが次の点を満たしていることも各自ご確認ください。もし満たされていない場合,予稿集に印刷される論文が著者の意図するものと異なる可能性がありますのでご注意ください。
- フォントが埋め込まれている。
- 各ページの余白は,上 20 mm,下 27 mm,左 20 mm,右 20 mmである。
- ヘッダおよびページ番号は挿入されていない。
執筆要綱
- 印刷トラブルを防ぐため,図中の線はできるだけ太くしてください。
- 提出された原稿はそのまま原版にいたしますので,印刷に支障のないよう作成してください。また,原稿提出枚数は4頁(偶数頁超過のみ可)に限りますので,ご注意ください。
- ワードプロセッサをご使用になり,A4判で,縦 25cm,横 17cm の枠内に収まるように作成してください。余白は,上 20 mm,下 27 mm,左 20 mm,右 20 mmとします。ページ数を記入しないでください。ページ数および本シンポジウム名はこちらで脚注欄に貼り付けます。
- 原稿は,
- 和文による題目(本文より大きく),
- Title in English,
- 和文による著者名,
- Authors,
- 和文による著者所属,
- Affiliations,
- Abstract in English(約 100 words),以上を用紙左右の中央,続いて
- 本文,
- 引用文献(5.引用文献を参照)
の順にお書きください。英文原稿の場合もこれに準ずるものとします。文字の大きさ(ポイント数)や字体などについては原稿サンプルをご参照ください。
- 図には Fig. 1,Fig. 2...表は Table 1,Table 2...のように英文説明をつけてください。
- 引用文献は,以下のとおりお書きください。
- シンポジウム予稿集に掲載された論文の著作権は(社)計測自動制御学会に帰属することになっておりますので,ご了承ください。
雑誌の場合:[番号]著者:題目,雑誌名,巻,号,始ページ/終ページ(年)
単行本の場合:[番号]著者:書名,始ページ/終ページ,発行所名(年)